身体的発達でみれば、生後4カ月までに目が見え、首がすわるということがありますが、
その後、寝返りを打ち、自分が見える世界が変わり、手をさかんに動かし、物(玩具)を
手で持ち、他の手に持ち替えようと挑戦し、それが出来た時には「やったー!」という達
成感を表情に表わすようになります。この持ち替えへの挑戦は、やがて7カ月頃の発達
の質的転換を達成していくときにいよいよ拡大し、大切な意味を持つようになります。
さて、この写真の子は生後7カ月です。私が写真を撮ろうと近づくと大泣きしています。いわゆる「人見知り」です。知っている人と、知らない人の
区別が出来、知らないと言って泣いているのです。4か月頃から一杯あやされ、愛されて育つと自分を愛してくれている人と、初めて見る人の違い
は一層きわだちます。それが証拠に毎日世話をしてくれる保育士が抱いていると、怖いけどしっかり私の顔を見ています。
新しいものに触れたり、出会ったりしても自分を愛してくれる人がいれば、挑戦できるという素敵な「こころ」が育っているのです。
参考:「発達の扉」白石正久著